家を建てる時、夫婦の実家を気にせず建てる場合は悩みませんが、夫婦の実家の近くに建てる場合や、どちらかの実家に土地がある場合、気になる問題。
近くて助かる場合ももちろんありますが、近すぎると問題も…
今回は私の経験した「近居」について紹介します。
まずは私の状況
家を建てて5年がたちました(あっという間でした!)
結婚して丸7年、元々最初に暮らし始めたアパートに2人(私達夫婦)とも長居をするつもりはなくて、2年後の更新のタイミングには新築を建てて出ていく気満々でした。
2年後の更新←時間があるようで実は家づくりで、引っ越し・入居・アパートを引き払うまでを考えるとなかなかゆっくりしていられません。しかも数ヶ月後には結婚式まで予定していました。
そして、なぜ家を急いだのかというと、実は2人とも建築関係(^_^;)
私はまさに新築住宅の営業、夫はその会社の施工業者という…笑
(新築の営業についてはまた詳しく書きます・このあとの土地探し・施工会社探しについても)
特に理由がないなら建てるしかないでしょう!ということで土地探しから始めました。
時間がかかるメーカー選びは自分の会社で建てる選択肢しかなかったのでここは迷わなくてすんだものの…難航したのは土地探しでした。
結婚前の私が一人暮らししていた場所は夫の実家から近い場所で、2人暮らしを始めた場所もその近くだったので、自然とその周辺での土地探しを始めました。
自分たちが無理なくローンを返していける範囲でとなるとなかなか好条件の場所が見つかりません。
土地探しは優先順位とよくお客様に言って提案してましたが、ずっと住み続ける場所を決めることの難しさを痛感…いよいよ候補が絞れて良いのではないかという段階で、それぞれの親に報告しました。
特に反対などはされず、このまま進めようとした数日後、私の父から電話がありました。
「父が高齢の祖父母の家に引っ越すから、この家(父が住んでる家)を壊して建てれば良いのではないか」
という連絡でした。
そんなこんなで土地探しは白紙になり、私の実家を建替えることになりました。
実は人気!?近居とは?
近居というのを耳にしたことはありますか?
私が建てた家は、親が住んでいる場所からほんの100m程のところで、ひとつ角を曲がればすぐの場所です。
近い距離に居住(=近所暮らし)していることを近居と言います。
似た言葉で「同居」「隣居」という言葉もあります。
同居はご存知の通り、同じ住まいに多世帯が住むこと。2世帯住宅などがわかりやすい例です。
隣居は同じ敷地内、またはすぐ隣などで住むことをさします。完全分離(共有部分を作らない)の2世帯もこちらの部類に入るとか入らないとか。
もし、同居・隣居だったら…私絶対ここには建てていません笑
実は私、父とは折り合いが悪く( ̄∀ ̄)干渉されるのも絶対イヤでした。
実家から通える距離の職場なのに、わざわざ部屋を借りて1人暮らしをしていたほどです。
こんな私でも、少し距離がある近居ならいいか!と思ったくらい、実は近居が人気です。そして同居・隣居よりも断然オススメです。
2世帯3世帯住宅を建てて、仲良く家族で暮らす…逆に仲が悪くなった・出て行った←実はよく聞きます。
2世帯3世帯で、家族っていくら言っても義理のご両親や子供と仲良く暮らすのってすごく難しい。やっぱり他人ですから(^ ^;)
夫婦でも喧嘩するのに、ましてや義両親・義理の息子娘…距離感って本当に難しい。
距離感の難しさ・遠慮するしない・どこまで甘えて良いか・家事の担当など難しい課題が目白押し!!
2世帯で一緒に住むならお互いへの理解と相手への配慮が不可欠です。
これはどちらかが少しでもかけているとあっという間に関係が崩れます。
2世帯が悪いというわけではないのですが、そこの理解ができていないまま進んでいる家族が多いので、本当に2世帯で良いのかをじっくり話しあえる関係性を築いてからがオススメです!
近居、実際は?
話が少しそれましたが、近居を実際してみて5年たちました。
正直言うと、最初全然上手くいきませんでした(*_*)
干渉してくる父に戸惑う夫、フォローする私…
父が良かれと思ってしたことがとんだお節介だったり、挨拶が少ないとか、近いのにごはんに呼んでくれないとか…夫に悪く思われないように父のフォローをするのもだんだんめんどくさくなり、
話が苦手な夫にもっと愛想良くしてよ!とかイライラしたり、本当にずっと悪循環でした。
(嫁の父親に最初からフランクに話したりって無理だよね!ごめんね旦那くん)
近くに建てるんじゃなかったと何度も後悔しました。
理由はお互いの気持ちがバラバラだったことが1番大きかったと思います。
父としては、
- 家を(自分が)わざわざ引っ越してまで住まわせてやってる
- 土地代がういて感謝されて当たり前
と思っていたんだと思います。私の祖母からは、父が古い家に住んで災害など起こったら危ないし心配だから、人助けだと思って建ててくれと頼まれた経緯もあって、私たちとしては
- 希望していたエリアとは全然違う場所だけど
- 折り合いが悪い父と近居だけど
- 夫の実家は遠いけど
- 頼まれたし、まぁ土地代浮いたのは助かる
という気持ちでした。実際、私は3人兄妹ですが、実家の近くに住んでいる兄妹は誰もいなかったので祖父母も喜んでくれるならここに建てようか!と決意しました。
しかしこんなお互いの気持ちがずれたまま良い方向へ進むわけがありません。
関係性の変化
すごく仲良くもなれず、ちょっと距離をとりつつ、なんとなく干渉されすぎないように、わざと関わり合わないようにしていました。
関係が大きく変わったのは2人目の出産前後でした。
きついつわりの時期も父には甘えれず、違う親戚を頼ったり、上の子のお守りなどはできないものと決めつけて夫の実家に頼る日々が続き、産後も身体の回復もままならない時期にも報告が遅いとか、色々言われて、ついに私がいっぱいいっぱいになりました。
父もヘソを曲げて生まれた子供の顔も見にこないという…
赤ちゃんのお世話に大変な時期に父のことにかまってる暇はなく、もう関係の修復は不可能と思ってましたが、私のストレスなどをみかねた夫が父に話しをしに言ってくれました。
誤解や勘違いしていることも全部説明してくれました。
そこからはお互い少し謝り、夫と父も距離が縮まり、今では週末はうちへ遊びに来たり、夏は子供を連れて一緒に海へ行ったりなど、仲良くできています。
数時間なら子守もお願いできるほどに頼れるようになりました。
近居してみてよかった?
個人的な感想で言うと、分かり合えるのに約3年ほど必要でした。
たぶんやっとその頃からお互い、良い距離感がわかるようになってきたのだと思います。
今では、ここに家を建ててよかったと思ってます。
あと、やっぱり歳を重ねていく親の体調なども心配なので近くにいると私も安心、親も安心できるかなと思います。
私の場合は母は家を建てて半年ほどで亡くなったので、今はいませんが、母がいたらまた違ったかなと思います。
状況は人それぞれだと思うので、関係性や家族構成など違うと思います。
分かり合えるのにかかる時間もそれぞれだと思いますが、近居にしてもお互いを尊重しあって理解することが必要だと思います。
ただ土地代が浮くからとかで飛びつくのは注意した方がいいと思います。
「近居」結果的に私は満足しています。
…そしてやっぱり土地代が浮いたのは正直嬉しい( ^ω^ )笑
少しでも近居で家を建てる人の参考になればいいなと思います。
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